若奈ちさ
作家からひと言
みなさんはじめまして。若奈ちさです。
わたしは料理をすることも、お菓子を作ることも、手芸をすることも、そして小説を書くことも、なんでも作ることが大好きです。
たんなる趣味なので、だいたいのところ、作ったら満足してしまうのですが、誰かに食べてもらったり、プレゼントすることを想定して作るのは、また別の楽しみがあります。でも、その相手というのは、自分の近くにいる人だけに限られていました。
ところが、小説を創作するというのは他の趣味とはちょっと違っていました。身近な人に読んでもらうのが気恥ずかしく、けれども誰かに読んでもらいたい……
そんなわがままをかなえてくれたのが、ホームページや小説投稿サイトでした。ネットを通じて、自分の知らない誰かにも読んでもらうことができたのです。
今まで趣味としていろんな小説を書いてきましたが、初めて書籍化となったこの小説が料理に関する物語であったというのは、自分の中でもなんとなく腑に落ちるものがあります。

きずな文庫は小学生から中学生の方が対象のレーベルなので、みなさんが楽しめる内容になればいいなと思いながら書きました。
本作は料理初心者の女の子が、料理に詳しい男子にかこまれつつ、料理の魅力に惹かれていく、そんな物語です。
「おいしい!」と顔をほころばせてほしい主人公と、「この小説おもしろい!」と言ってほしい筆者であるわたしの想いは、すごく似通っています。
この本を読んで料理を作りたくなった、食べたくなった、いやもう食べたつもりになれた、なんでもいいです! もっともっと料理を深く知りたい気持ちになってもらえたらうれしいです。

最後に、本作の出版を決断してくださったアルファポリスさん、並びにご尽力頂きました担当編集者さん、そして素敵なイラストを描いてくださった池田春香さんに感謝いたします。
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